DEALTRACKERレポート

アグリビジネス、食品・飲料(F&B)2023年Dealtracker

荒川尚子
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Ag・F&Bセクターは、近年、業界やその参加者から期待される強靭性を示しています。主要生産地域での国際紛争、世界的なサプライチェーン問題、主要な気象事象、貿易戦争、ハイパーインフレーションなど、このセクターに見られる困難な経済状況には多くの要因が寄与しています。 過去18ヶ月間世界経済に大きな逆風があるにもかかわらず、アグリビジネス、食品・飲料(Ag・F&B)セクターのM&A案件全体の活動水準の一貫性を目の当たりにしてきました。
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Ag・F&Bセクターの1466件のグローバル取引を分析した結果、案件活動は依然として一貫しており、ディール・マルチプルは依然として堅調に推移しています。

しかしながら、ディール件数は依然としてパンデミック前の水準を下回っており、半期ごとの取引量の変動は、企業による慎重な投資への姿勢を示唆していると言えます。

海鮮・水産養殖業は、オーストラリアにおける2大M&Aと主要なグローバル/オーストラリアのIPOを占めており、今後、世界の食糧の量と安全保障において海産物・水産養殖業が果たすべき重要な役割を強調しています。

これと並行して、テクノロジー対応企業が投資と IPO 活動の中心となっています。 効率性、より多くの情報に基づいた意思決定、収益性の向上、さらには持続可能性の向上をサポートすることで、これらの企業は非常に魅力的な買収対象であることが証明されています。

ステークホルダーがサステナビリティをますます求めており、環境、社会、ガバナンス(ESG)がすべての企業にとって最重要課題となっているため、排出量削減の使命を負うアグテックやその他の企業は引き続き投資や取引活動の増加を引きつけています。 これらのセグメントは急成長しているものの、主にサプライチェーンとインフレ圧力に関連するコストの増加により、買収傾向は減少しています。

2023 年以降、この業界より持続可能な未来に向けて進むにつれて、二酸化炭素排出量を削減しながらオーストラリアの食料供給を確保しようとする連邦政府および州政府の投資増加を活用して、食品製造と食品廃棄物の最小化に重点が置かれると予想されます。

この「アグリビジネス、F&B2023年Dealtracker」レポートで、世界およびオーストラリアのM&Aとマルチプルの分析、そして株式市場の分析の詳細をご参照ください。

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